退職したらするお金の手続き

開業まで

早期退職したおじさんが起業して未経験で不動産の世界に飛び込みます。
そこで経験する悲喜こもごもとは。。。
退職したらすぐにする手続きがあります。忘れると面倒くさいことになりそうです。


退職すると会社員ではなくなります。
そうなった時に忘れてはならない手続きがいくつかあります。
主に社会保険に関することです。

まずは国民年金に加入

まずは年金です。
会社員は年金界の用語では「第2号被保険者」に区分されています。
第2被保険者は会社の厚生年金に加入していて、
けっこうな保険料を給与から天引きされています。

会社員でなくなると「第1号被保険者」という区分になります。
これは主に自営業やフリーランスの方が対象とされていて、
国民年金(基礎年金)に加入することになります。

国民年金は日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入を義務付けられています。
こうして現役世代が拠出する保険料で、年金を受給する高齢層を支えるわけです。

ちなみに会社員の時は厚生年金から国民年金が拠出されていたので、
国民年金の保険料も自動でというか知らないうちに支払っていたことになります。

というわけで、ボクもいまやフリー扱い(?)ですから国民年金に加入しなければなりません。
国民年金の加入手続きは区役所でします。

退職した翌日、そうです宅建業者免許の申請と宅建協会への入会手続きのすぐ後に
目黒区役所にむかいました。真面目かw

中目黒駅から徒歩5分ほどの本庁舎の1階、けっこう奥まったところに窓口がありました。
混んではいなかったので、まっすぐ窓口に向かいます。

カバンから書類を出していると、担当の職員さんがめざとく退職証明書を見つけます。
「加入の手続きですね。では書類を見せてください」と、流れるように作業が進みます。
といっても職員さんが黙々と端末に情報を打ち込むだけですけど。

あっという間に作業は終わって、支払い方法を聞かれます。
金融機関の口座からの引き落としかクレジットカードでの自動支払いを勧められました。
支払いの申込書をそれぞれもらいました。
どちらかに記入してあとから郵送するスタイルです。
(結局、口座引き落としにしました)

肝心の保険料ですが、2024年度は月額16,980円です。年額だと20万円を超えます。
ちなみに来年度は17,510円と530円もアップするらしいです。
がんばって60歳になるまでは支払います。
だって年金の保険料は支払った分が、自分の年金に影響してくるからです。

将来、年金制度がどうなるかはわかりませんが、できるだけのことはしておきたいです。
そもそも厚生年金を脱退した時点で、60歳まで厚生年金に加入しているよりも
年金額は減るわけですから。

付加保険料はお得なのか

そんな理由で付加保険料ももちろん支払うことにします。
これは毎月400円を上乗せして支払うことで、年金の受け取り額が増えるという制度です。
保険料の徴収額を増やそうと国もいろいろと考えますよね。

付加年金は、付加保険料を納めた月数✖️200円が年額となるので、
ボクの場合、60歳までの36ヵ月✖️200円で年7,200円増えることになります。
付加保険料の総支払い額は400円✖️36回で14,400円。
65歳から年金をもらうとして67歳を超えればもとを取れる計算です。
もうちょっと長く生きているとは思うので、きっと得することになるはずです。

医療保険の支払い額は増えます

次は医療保険、健康保険をどうするかです。
日本は国民皆保険ですから負担するほうもそれなりの負担が発生します。

会社員時代は会社の健康保険組合に加入していて、こちらも保険料は給与から天引きです。
しかも会社が半分負担してくれていました。

会社員でなくなると、この会社が負担してくれていた分がグワっと降りかかります。
会社員ってホント恵まれていますよね。
でもいいんです。その分、ボクは自由を手に入れたのですから。

さて会社を辞めて、ボクの選択肢は2つありました。
国民健康保険に加入するか、会社の健康保険組合を任意継続するかです。

会社員時代に厚生部の方に試算してもらったところ、
任意継続のほうが月額で1万円ほど安いことがわかりました。
任意継続は2年間がマックスというきまりなのですが、もちろんそちらにします。
とはいえ、月額7万円超、年額85万円を超えます。恐ろしや。。
(介護保険の保険料も含んだ金額です)

任意継続の手続きは前の会社の厚生部でしました。
新しい保険証が後日交付されますが、保険証の番号が変わるので、
病院に行った際に提示すると、健保組合は変わっていないのに番号が変わっているので、
窓口の人がびっくりします。「この人、何があったんだろう・・」と。
でも聞いてはいけないと思うのか、直接理由を聞かれることはありませんけどw

ちなみに国民健康保険に加入する場合は、区役所で手続きをします。

さて、これらの社会保険ですが、新しい会社に所属した場合は、
新会社の厚生年金や健康保険に加入することになります。
ボクは株式会社を立ち上げたので、そうすることもできそうですが、
当分は給与というか報酬がないと思いますので、会社での対応はしばらく先になりそうです。
(雇用保険も含めてですね)

企業年金をどこに移すか

次に重要なのは企業年金=確定拠出年金(いわゆるDC)です。
会社員時代は拠出金の半分を会社が負担してくれたうえで、
会社が契約している金融機関で運用していました。

退職するとその金融機関に資産を置いておけなくなるので、移さなければなりません。
一時金でもらうこともできますが、税金がたいへんなことになりそうなのでその選択はありません。
移す先は企業年金連合会の「通算企業年金」か「iDeCo(イデコ)」ということになります。

「通算企業年金」は退職者の確定拠出年金を65歳まで運用してくれます。
ただ予定利率がボクの歳だと0.75%なんです。ちょっと低すぎませんか。
安定感はありそうですが、あまり魅力がありません。

ということで、ボクは「iDeCo」(個人型確定拠出年金)に移すことにしました。
数年前から「iDeCo」をやっていたので、口座もあって移しやすかったこともあります。

拠出金は最大で月額68,000円ですが、
国民年金の付加保険料400円の分が差し引かれるので67,600円になります。
将来の年金のことを考えるとフルで拠出したいところですが、
毎月の拠出なのでちょっと厳しいかなと思い、フルにはしませんでした。

退職してすぐに資産を移せるかと思ったのですが、手続きはけっこう複雑です。
まず「iDeCo」を運用している証券会社に年金の区分が
「第2号被保険者」から「第1号被保険者」になったという変更届を提出します。

この手続きがなんと紙の書類で郵送作業となります。
この時代にです。ネット証券なのにです。
日本がデジタル後進国といわれる所以を実感しました。
この変更続きに1ヵ月半ほどかかります。その後にやっと資産を移せるようになります。
ちなみにその手続きも紙の書類の郵送が必要で、
実際に移せるのは退職から2ヵ月ほどかかりそうです。

つまりこの2ヵ月間、資産は前の会社の企業年金口座に置きっぱなしということになります。
投資機会を失っている気がしてなりません。

ただ結果からいうと、8月の急落(ブラックマンデー)があったり、
その後戻したりといろいろあったので、
変なタイミングで動かさずに済んだのかもしれませんw

たいへんですが、しっかり対応を

退職するとこのようにお金に関する手続きがいろいろあってたいへんです。
忘れていたり先延ばしにしたりすると、その後が面倒くさくなりそうなので、
しっかり対応しておくことが大切だと思います。
将来の生活に深く関わってくることでもありますから。

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