早期退職したおじさんが起業して未経験で不動産の世界に飛び込みます。
そこで経験する悲喜こもごもとは。。。
きょうは休み期間に入って早々に参加した開業支援セミナーについてです。
4月中旬の月曜日。
天気がよくてけっこう暑い昼さがり。飯田橋を歩いていました。
スキンヘッドなので(かどうかはわかりませんが)
とにかく頭に汗をかきます。
ハンカチを忘れてしまったので、
コンビニであわててハンカチを買いました。
もちろん頭の汗を拭くためです。
5分ほど歩いて、会場に到着しました。
東京都宅地建物取引業協会の「開業支援セミナー」に参加します。
この日は有給休暇の長い長い消化期間に入った初日でした。
不動産業を始めるにはどうしたらいいのか、
ネットで調べていて、このセミナーを知りました。
毎月1回、開催しているようです。
休みに入ったタイミングとちょうど合う日があったので申し込みました。
申し込んだのは1ヵ月ほど前でした。参加費はなんと無料です。
会場で受付を済ませると「宅建業スタートアップセット」という封筒を渡されました。
かなり分厚いです。
指定された席に座って封筒の中を見てみます。
免許申請の手引き(これ自体がけっこう分厚い)や、
宅建業開業の流れという冊子、そして入会申請書類がたくさん入っていました。
「新人不動産営業が最初に読む本」という本もありました。
無料セミナーなのにずいぶん気前がいいです。
しかもひとり1本ずつペットボトルのお茶もあります。
資料をペラペラ見ていると、参加者が到着してきます。
全部で40人弱はいたような気がします。
毎月このぐらいの人数が集まるとすると、不動産業を始めたい人はかなりいそうです。
開業セミナーの実態
時間がきて、セミナーが始まりました。
宅建業開業の流れという冊子に沿って、基本的な説明がありました。
宅建の試験でも出てくる内容ですが、
・専任の宅建士 ・事務所 ・免許申請 ・営業保証金もしくは弁済業務分担金
などが必要となります。
ほかには法人か個人事業かという問題もあります。
考えているのは1人での開業なので、自分に当てはめてみますと。
・専任の宅建士 →これはもちろん自分がなればOKです。
きまりでは事務所ごとに5人に1人以上の設置が必要ですが、
1人起業ですし、事務所も1ヵ所。専任の宅建士も自分で兼ねればOKです。
・事務所 →この説明は参考になりました。
不動産屋というと駅前に店舗があって、
物件情報が店の正面にたくさん掲示されているというイメージですが、
最近はそうではないようです。
物件情報もネットでゲットする時代になったことで、
いわゆる従来の事務所のスタイルではなく、
雑居ビルの2階以上のフロアでこぢんまりと始める業者が増えているとのことでした。
自宅の一室を事務所にするというケースもあるようですが、
その場合は専用の入り口が必要となるなどハードルは高そうです。
説明を聞いて、やはりどこかの物件を借りるのが最善かなと、この時は考えていました。
(結局、事務所は自宅になったのですが、その経緯は別の記事で書きますね)
・免許申請 →そろえる書類はけっこうありますが、それはなんとかなりそうです。
ビックリしたのは、申請してから免許を受けるまで
審査になんと60日もかかるとうことです。
つまり2ヵ月待たないと開業できないということです。
事務所を借りるとするとその間の家賃もかかりますから、これはたいへんです。
・営業保証金もしくは弁済業務分担金
→宅建業法では営業保証金1,000万円を法務局に供託することが必要です。
(本店だけの場合、他に営業所があると1ヵ所ごとにさらに500万円)
しかし、1人で起業しようというときにこの負担は大きすぎます。
そこでもう一つの措置として、
保証協会に入会して弁済業務保証金分担金60万円を納付するという方法があります。
かたや1,000万円、かたや60万円。
それはもちろん60万円一択です。それにしてもすごい差です。
そしてこのセミナーを開いている宅建協会が保証協会と一体の団体です。
そう、この無料セミナーは宅建協会が会員を募集するためのものでもあったのです。
だからこんなに丁寧でナイスサービスのセミナーを無料で開いているんですね。
しかも毎月。この開催費用も会員の会費からでているのだと思うと。。
それはさておき、開業の流れが終わると、
その後は宅建協会のその他のサービスについても一通り説明がありました。
・レインズという物件情報サービスを利用でき
・さまざまな講習に参加できる
・HP作成などさまざまな業務支援や保険サービスを利用できる
などなどです。
正直、開業するにあたってなんて手厚いサービスがあるんだと驚きました。
ただ、それぞれ料金はかかるわけですから宅建協会はしっかりしているなと。
またこの時はまだ知らなかったのですが、
全日本不動産協会(という同じような団体がもうひとつあり、
そこでも同じような支援をしています。
もちろんこのセミナーではその説明はありませんでした。そういうものですよね。
(この二つの協会の違いについては別の記事で書きます)
セミナーは2時間ほどで終わり、その後は個別の相談会となりました。
事前申し込み制だったのですが、先着順のようでした。
相談ブースは5ヵ所ほど。
けっこう人気があるらしく、順番を待つことになりました。
1人15分とのことだったのですが、結局40分ほど待ちました。
待っている間に他の相談者の話がなんとなく聞こえてくるのですが、
事務所をどうするかとか、集客をどうするかといった質問が多かったです。
順番が回ってきました。
対応してくれるのは協会の役員をやっていそうなベテラン業者さんです。
ボクは3人目ぐらいでしたし、質問も同じようなものだったと思うので、
相談員さんはけっこうお疲れのようで、早く終わらせたいオーラが出ていました。
事務所をどうしたらいいのかがやはり聞きたかったことなのですが、
賃貸物件ももちろんいいけど、最初はコストがかかるので、
スモールオフィスみたいなところでスタートする人も最近はいるとの話を聞けました。
集客についてはホームページをいかに作りこむかというアドバイスがありました。
お金をかければいいものはできそうですが。。
まとめ
不動産業を対象にした開業セミナーなので、かなり参考になりました。
開業を考えている人は参加してみて損はないと思います。
本を読んだり、ネットで調べたりしてある程度の知識はゲットできます。
ただやはりより生きた話を聞けるというのはいい機会だったと思います。
宅建協会がやっているいろいろなサービスの勧誘はありますが、
そういうものだと割り切って参加すればいいので、
むしろ得られる情報は貴重だと思います。