早期退職したおじさんが起業して未経験で不動産の世界に飛び込みます。
そこで経験する悲喜こもごもとは。。。
宅建業者の免許を取ると起こること。それは戦いでもあり勉強でもあります。
宅建業者の免許を取ると起こることがあります。
それはズバリ、営業電話がかかってきまくるということです。
ホントにさまざまな種類の電話がかかってきます。びっくりします。
開業したてを狙う営業電話
例えば、こんなのがありました。
「融資でお困りではないですか? 弊社はノンバンクですが、ご融資できますよ」
まだしっかり開業したわけでもないのに、いきなり融資の営業でした。
しかもノンバンクさんです。融資が必要になることもあるかもしれませんが、
ノンバンクから借りるような状況もあるのかなと想像すると、
そんな未来が怖くなりました。
宅建業者の免許が出ると、都や国交省の業者リストに掲載されます。
さらに宅建協会に入会すると協会のリストにも登録されます。
そこには電話番号も載るので、それを見て業者さんが連絡してくるようです。
開業したてを狙った営業電話が多いのですが、
特に多いのがネット広告のコンサルティング系です。
このHPを見てかけてくるのかどうかわかりませんが、
「御社のサイトを集客力が高まるようにしますよ」という電話がよくかかってきます。
どうしても会いたい営業マン
その営業のみなさんですが、なぜか直接会おうとします。
「電話では開示できない情報があるので、ぜひお会いしてご説明します」
「目黒区を回っています。すぐおうかがいできますのでぜひ」といった感じです。
このどうしても直接会おうとする営業の方たちはかなり熱心(しつこい)です。
「忙しいので来られても迷惑なんですけど」とはっきり言っても、
「ご迷惑になるようなことはしません。お役に立つかもしれないので、
ご説明だけでもさせてください」と。もうそれが迷惑なんですけどw
他にも、業者票というプレート制作の売り込み、
複合機の売り込み、保険の売り込み、新規公開株の売り込み、などなど。
さまざまな営業電話がかかってきます。
何か必要なものがあれば、自分で調べて依頼するものですし、
営業電話にうまい話はないと思っているので、関心もありません。
とはいえ、つれない対応をして相手を不快にさせるのも、
逆恨みとかあったら嫌なので、それなりの対応をするようにしています。
営業電話をどううまくかわすか、ある意味で戦いだと思っています。
不動産屋ならではの営業
不動産屋ならではという電話もよくかかってきます。
それは大手開発業者からの「土地ありませんか」電話です。
しかも同じ業者さんから何人もの別の方がかけてきます。
どうやら部署が違っているうえ横のつながりがないようで、
「また○○社さんですか」ということがよくあります。
「土地ありませんか?」と聞かれても、まだ開業したてでそんな余裕はありません。
最初は正直に「仕事を始めたばかりで、まだまだですよ」と答えていたのですが、
最近はちょっと余裕がでてきたので、
「んー、今はちょっと手持ちはないですね」と答えられるようになりましたw
そしてさらに余裕がある時は「弊社で広告できる物件はないですか?」と
切り返せるようになってきました。
広告できる物件というのは、お客さんをこちらが見つける仲介をする物件のことです。
それは夢のような
すると大手の開発業社さんだとそういう物件を紹介してくれます。
でもその物件をみてびっくりです。
10億円のマンション1棟とか、5億円の店舗用物件とかです。
そんなの不動産運用をしたい法人向けじゃないですか。
「ボクなんぞがどうやって売れっていうんですか」という感じですw
ただ夢はあります。
だって10億円の物件の売買仲介をしたら手数料3,000万円ですから。
でも今は夢です。夢の世界のお話です。
心に残る営業電話
さて、そうした営業電話の中でも特に印象深かったものが2つあります。
1つめは記事掲載のお誘いです。
ある日、「金融機関向けの冊子を作っています。
次回の創業者特集で取材させてください」という電話がかかってきました。
取材は翌日か翌々日とのこと。しかもここでは名前は出しませんが、
誰でも名前を知っているタレントさんがインタビューアーだというのです。
あまりに急ですし、話がうますぎです。
なぜ自分が取材対象になったのかもわかりません。
どういうことか聞いてみても「創業間もない会社の経営者の思いをお聞きしたい」と言うばかり。
なぜ自分なのかというところがまったくわかりませんでした。
なんか怪しいですし、何かのリストをみて片っ端からかけている感じもします。
冊子に掲載されたら宣伝になるなと、ちょっとはひかれましたが、
どうも不信感がぬぐえず、丁重にお断りしました。
後でネットで調べてみると、掲載には5万円かかるとのこと。
ようは営業電話だったことがわかりました。そういうことなんですね。
電話では料金がかかることは言ってなかったのに。。
ホント、いろいろな業者さんがいますよ。
心が揺れた営業電話
もう1つは、これもかなり心が揺れた福利厚生サイトです。
この営業の人はすごかったです。
弊社のHPや宅建協会のリストに載せている自己紹介文を読んだうえで
電話をかけてきてくれました。なんと勉強熱心な。
「400万人が利用している企業向け福利厚生サイトのメニューとして
不動産相続の相談をつくりたいと考えています。御社のサイトを見て
これだと思いました。ぜひ御社を掲載させてください」
弊社のことをちゃんと調べたうえでのこのようなお誘い。
なんだか感激してしまいました。こちらの集客にもなりそうです。
ただこの手の話、必ず営業だと学んできています。
確認してみると、やはりそうでした。掲載料金はこちらも5万円とのこと。。
実はこれには悩みました。たしかにメリットもありそうだからです。
でも結局お断りしました。正直まだそこまでやる実績がありません。
そもそもお金もありませんしw
営業電話は学びの場
このようにいろいろなお誘いのある営業電話。
電話をしてくる営業マンたちとのやりとりはよい経験になります。
そしてある時、気づきました。
これからは自分も営業マンになることに。
そうです。自分もこれからはこうした電話をかける側になるのです。
営業電話を撃退しているだけではいけません。
これからは学びの場として、営業電話から何かしら得ようと思っています。