早期退職したおじさんが起業して未経験で不動産の世界に飛び込みます。
そこで経験する悲喜こもごもとは。。。
いよいよ宅建業者免許の申請です。ところが予期せぬ事態が起きてしまいました。
申請書類がそろいました。いよいよ東京都に申請します。
あいにくの仏滅でしたが、6月半ばの月曜日、都庁に向かいました。
いよいよ書類提出
不動産業には知事(2つ以上の都道府県で営業する場合は国土交通大臣)の
宅地建物取引業免許が必要です。
申請手数料の3万3,000円が必要なことも直前に思い出し、
都庁第二庁舎1階のコンビニATMで現金をおろしました。
自分で名前などを手書き入力する受付システムがちょっと面倒なのですが、
先月来たばかりなので、それにも慣れました。
警備員さんから入館証をもらって、いざ3階の不動産業課を目指します。
時間は9時半すぎ。受付番号をみるとこの日の3番目のようです。
待合席に座るとすぐに順番が回ってきました。
申請書類を係の人に手渡し、チェックしてもらいます。
係の人は慣れたものでどんどんチェックを進めていきます。
どうやら問題はなさそうで、最後のページにある事務所写真まできました。
けっこう細かい写真チェック、そして・・
と、ここで係の人の手が止まります。
「郵便受けは自宅用と事務所用の共用ですよね。
事務所名だけではなくて、ご自身の名字も表示してください。テプラとかでもいいので。
それを写真に撮って後から送ってください」
え、そうなんですか。
そもそも自宅用の郵便受けなのですから、
会社名だけ貼っておけば問題ないのではと思っていたのですが、
どうやらそうではなさそうです。けっこう細かいご指摘です。
郵便配達の人も迷うことはないと思うのですが。。
ご指摘は続きます。
「事務所ドアに掲示されている会社名がこの写真だと小さくて読めません。
会社名をアップにした写真も必要です」
おっしゃるとおりです。たしかにこれはボクのミスでした。
まあ写真を2枚撮り直して、後から郵送すればすむかなと思ったら、
書類をあらためて見直していた係の人が怪訝な表情になりました。
それは経歴書でした。
「専任の取引士にはあなたがなるんですよね。
会社の設立と同じ日に専任の取引士就任も記入してください」
※専任の取引士とは不動産会社に設置が義務付けられている宅地建物取引士のことで、
業務に従事する者の5人に1人以上が必要です。
わかりました。と、記入していたら、
「あれ、今の会社を退職されるのは1ヵ月半ほど先ですね。
それですと、退職されないと専任の取引士にはなれませんよ」
えええええ、そうなんですか!
申請できなかったわけ
これは意表を突かれました。
前の会社の会社員の身分のままだと、専任の取引士にはなれないのです。
後で規定を読み直してみましたが、たしかに常勤性と専従性が必要とされています。
つまり設立会社に常勤して、業務に専任していなければならないわけです。
別会社の会社員の身分がある状況で、免許申請はできなかったのです。
でもちょっと待ってください。
申請から免許が出るまで30日から60日はかかるわけですから、
まずは申請をしておいて、退職したらすぐに専任の取引士になれば、
免許が許可される、つまり営業開始までには専任の取引士になっているわけで、
大丈夫なようにも思えるのですが。。。
そんな主張をちょっとだけしてみましたが、
「それはできません。退職後にあらためて申請してください」
と、そっけないお言葉。
そりゃそうですよね。。
なんとかなりませんかとそれでも聞いてみましたが、
「他の専任の取引士を探すとかですかね」と。
さすがにそれは無理ですよ。。
営業開始は100日先に
ということで、免許の申請はできませんでした。
1ヵ月半ほど先に「再トライ」ということになりました。
退職して申請できるようになるまで40日ほど。
申請して免許が出るまでさらに60日として、計100日です。
営業開始はなんと100日も先になってしまう見通しです。
これまで着々と準備を進めてきたのに。
ポッカリと心に穴が空きました。かなり心が萎えました。
申請から免許が出るまで60日もかかるのが、そもそも問題なのではと思ってしまいますが、
そういうものなのでしょうからこればかりは仕方がありません。
この100日、いったい何をして過ごせばいいのでしょうか。