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おひとりさま終活と「死後事務委任」

「おひとりさま」という言葉をよく聞くようになりました。
飲食店や行楽スペースで一人で楽しんでいる方を指すこともありますが、
このコラムでは、お一人で暮らしている方の終活について考えていきます。


増える「おひとりさま」

おひとりさま」で暮らす高齢者が増えています。
内閣府の「高齢社会白書」(2024年版)によると、
高齢者(65歳以上)のいる世帯のうち、単独世帯(=おひとりさま世帯)は、この10年で1.8倍に増えました。
そして2022年にはおひとりさま世帯は全体の31.8%を占めています。

    →出所:内閣府「高齢社会白書」(2024年版)

高齢化社会が進むなか、おひとりさま高齢者は今後も増え続けることが予想されます。

おひとりさま終活の課題

おひとりさまに万が一のことがあった場合、さまざまな課題が発生します。
例えば、
・お葬式やお墓をどうするか
・財産や不動産をどうするか
・遺産の相続をどうするか
・公共料金や携帯電話などの解約
・SNSアカウントの解約
・ペットの世話

などなどです。

背景にあるのは、家族や周りの人に迷惑をかけたくないという気持ちです。
だからこそ、元気なうちに備えておくことが重要となります。

「死後事務委任」とは

遺言書を書いておけば何とかなる」と思われるかもしれませんが、
遺言の効力があるのは原則、財産に関することや子の認知など身分に関することです。

上記の課題の多くは遺言書では解決できません。
そこで注目したいのが「死後事務委任」という制度です。

死後事務委任とは、
生前に委任者(ご本人)が信頼できる第三者(受任者)に、死後の事務を委任する契約です。
受任者は特に資格などは必要ではないので、誰でもなることができます。

委任できること

委任できる事項には次のようなものがあります。

①葬儀に関すること
 葬儀、埋葬、供養方法などをご本人が決めて、委任することができます。

②行政手続き
 死亡届の提出、年金受給資格の抹消、健康保険証や運転免許証等の返還、固定資産税等の税金支払いなど

③契約の解約など
 公共料金の支払いと解約、携帯電話のデータ抹消と解約、SNS等のアカウントの解約やデータ削除、クレジットカードの解約など

④生活に関すること
 病院や介護施設の料金精算、ペットの引き取り手への対応など

⑤不動産に関すること
 賃貸していた物件の契約解除と明け渡し、遺品整理(残置物の片付け)など

⑥関係先への連絡
 親族や友人への連絡を委任することもできます。

こうしたさまざまなことに対応してもらうことができるので、心配や不安の多くを解消することができそうです。

死後事務委任の費用は

死後事務委任の費用については、次のようなものが考えられます。
生前の契約の段階では、
・公正証書作成費用
 公正証書での作成が必要となり、公証人手数料等(15,000円程度)がかかります。
・専門家の報酬
 契約作成を司法書士や弁護士などに依頼する場合に報酬(10万円程度〜 )

そして、死後にかかる費用として準備しておきたいのは、
・受任者の報酬(50万円〜100万円程度と言われています)
・葬儀や納骨費用
・遺品整理の費用
・解約や精算にかかる費用
・固定資産税などの税金

などとなります。


終活で利用できる制度には他にも任意後見制度や家族信託などもあり、こうした制度でも対応できるものもあるので、それぞれの制度をどう組み合わせるか、契約にあたっては内容の精査が重要です。
また相続に関する手続きはできないので、遺言書とのセットで利用することも検討します。
司法書士や弁護士など法律の専門家に相談することをおすすめします。

認知症など健康問題も気になるところです。
思い立った時が始める時です。早め早めの備えが大切となります。

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