おひとりさま終活と「お片付け」

おひとりさまで暮らしている方が終活をしていると、身の回りの物の片付けをどうするかという問題に直面することもあるかと思います。
ひとりで作業ができるのかどうか不安に思われるかもしれません。
とはいえ、残される家族の負担を減らし、これからの人生をスッキリとした気持ちで過ごすためにも、自分の持ち物を整理することは大切です。
ここでは、終活の一環として「お片付け」「生前整理」をする際に、特に気になる物について整理のアイデアや片付けない場合のリスクなどについてまとめます。

1. ビデオテープ
子供の運動会などの成長の記録やテレビドラマなどを録画したビデオテープをお持ちの方は多いと思います。
デジタルの時代になってそもそも再生できる機器がなくなったというケースもあるようです。昔のビデオデッキが今のテレビには接続できないこともあります。
そのようなビデオテープを保有し続けるリスクは次のようなことが考えられます。
片付けない場合のリスク
- カビや劣化で視聴ができなくなる
- 再生機器がなくなり見られなくなる
- 遺族が処分に困る
片付け方法と注意点
- デジタル化
VHSテープやミニDVなどの磁気テープの映像をデジタル化してデータとして保存します。
ご自身で作業する場合は、お手持ちのアナログデッキをデジタル化するための機材(コンバータやケーブル)が必要となります。 - 専門業者に依頼
磁気テープをデジタル化してDVDにしたり、データファイルにしてUSBなどに変換してくれる専門業者に依頼する選択肢もあります。
その場合はテープ1本あたり1,000円程度の料金がかかります。 - 処分
必要のないテープや劣化して再生できないテープは可燃ゴミとして処分するか、リサイクル業者に依頼することもできます。
思い切った断捨離も必要かもしれません。
2. 写真
今はデジタル写真の時代なので、紙の写真アルバムはほとんど見なくなりました。
ただかつては紙のアルバムにプリントアウトした写真を貼り付けていくのが主流でした。その頃のアルバムが何冊もクローゼットや押入れに入っているケースが多いようです。
アルバムはかさばるので大きな収納スペースを占めてしまいます。
そのような写真を持ち続けることのリスクは次のようなことが考えられます。
片付けない場合のリスク
- 写真が劣化して画像の品質が落ちる
- 量が多く大きな収納スペースを必要とする
- 遺族が困る
- 散逸してしまうことで個人情報が流出してしまう
片付け方法と注意点
- デジタル化
ビデオテープと同様にデジタル化することで画像データ化しコンパクトにすることができます。
ご自身で作業する場合にはスキャナーなどの機器が必要です。 - 専門業者に依頼
写真のデジタル化を請け負う専門業者に依頼してデータ化します。
似たような写真を整理して、写りのよいものを残すという整理をしてくれるサービスもあるようです。
それなりに料金はかかりますが、見積もりを取ったうえで依頼する選択肢もあります。 - アルバム整理
特に大切な写真や重要なものを厳選して、アルバムを整理します。
亡くなった後に大量の写真が残されると、ご遺族が困ることになります。
思い切った断捨離をして、不要と判断したものは処分しましょう。

3. 衣類
知らず知らずのうちに溜まってしまうのが衣類です。
そのまま放置しておくと、亡くなった後に遺族が途方に暮れてしまうことがあるかもしれません。
とはいえ、思い出のある服は処分するのにもためらうことでしょう。
ですが終活を進めるうえでは思い切った断捨離も必要です。
片付けない場合のリスク
- クローゼットなど収納スペースを圧迫する
- 虫食いやカビが発生する
- 遺族の負担が大きい
片付け方法と注意点
- 必要最低限のものだけ残す
例えば、前のシーズンに1回も着なかった服などは処分するといった心持ちで、必要最低限の服を厳選しましょう。 - リサイクルや寄付
必要ないと判断した衣類は古着回収サービスやNPOを活用してリサイクルや寄付をすることもできます。
単に捨ててしまうよりも心の負担が軽くなるかもしれません。 - 着物の買い取りやリメイク
衣類の中でも処分の判断に困るのが着物(和服)です。専門業者に相談して、買い取りを依頼したりリメイクして再活用したりすることも選択肢となります。
4. 本
本や書籍も気づくと大量に保有しているものです。
保管の場所も取りますし、いざ片付けようと思っても重くてたいへんということになります。
そのままにしておくと、残されたご家族にとって大きな負担となります。
片付けない場合のリスク
- 場所を取り、生活の邪魔にもなる
- カビや虫が発生する
- 遺族の負担になる
片付け方法と注意点
- データ化
データファイルに変換してデータとして保存する方法があります。元の本を処分してしまえば、収納スペースはもはや不要となります。
ご自身で作業する場合にはスキャナーなどの機器が必要です。 - 売却や寄付
古本買い取り業者に依頼して売却します。流通価値のない本は価格がつかないこともありますが、それでも引き取ってくれる業者も多いです。
メルカリなどを利用して売却することもできます。
また場合によっては図書館などに寄付することができるかもしれません。 - 廃棄処分
破損のひどい本や汚れてしまった本は自治体のルールに従い処分することになります。
5. どうしても捨てられない品
片付けを進め、断捨離もしたものの、それでもどうしても捨てられない思い出の品があるかもしれません。
でもその品をご自身の手で片付けたい。ご遺族の負担にはしたくない。
そうした際に利用できる方法があります。
「お焚き上げ」の利用
- 神社や寺院でご供養したうえで火で焚いて天に還す儀式です
- 専門業者に依頼する
- 気持ちにけじめがついて、心が軽くなります
→専門業者の例:「みんなのお焚き上げ」
6. その他
家具や家財道具
不要なものはご自身で処分するのはたいへんなので、リサイクル業者に依頼することができます。
あるいは、料金が必要な場合もありますが専門業者に引き取ってもらいましょう。
重要書類
処分はできないものなので、適切に託すことが重要です。
死後事務委任の手続きをして依頼するか、ご家族がいらっしゃる場合は事前に伝えておきましょう。

成功する終活とは
終活の片付けは「やらなければ」と思うと負担になりますが、「大切な思い出を整理し、家族に安心を残す」と考えれば前向きに進められることでしょう。
ビデオテープをデジタル化することで、遠距離のご家族でも視聴することができるようになるかもしれません。
本当に必要な写真だけを残されたご家族に渡すことができて、ご家族の負担にならないばかりか、思い出がいつまでも続くようになるかもしれません。
服や本を適切に処分することで、クローゼットや棚がスッキリして、心が晴れやかになるかもしれません。
終活の中で「お片付け」を進めることは、これからの「身軽で安心な暮らし」につながるのだと思います。
たとえ少しずつでも取り組んで、気持ちよい人生の締めくくりを目指しましょう。