相続空き家を売るなら3年以内がお得

親が住んでいた家を相続したけど住む予定がなく、空き家になってしまうことがあります。
空き家が発生する原因は相続が多いのですが、まさにこのようなケースです。
その空き家を売却しようとお考えなら、相続から3年以内が「お得」となります。
空き家の発生を抑制するためにつくられた特例措置があります。
「空き家の3,000万円特別控除」という制度です。
→参照:国税庁「空き家を売った時の特例」、国土交通省「空き家の発生を抑制するための特別措置」
600万円の節税効果
相続や遺贈で取得した空き家を売却した際に、要件を満たすと譲渡所得から3,000万円が控除されます。
この特例を活用することで、譲渡所得に課税される税金を減らせることになるわけです。
不動産の譲渡所得には約20%の税金がかかりますので、
3,000万円を控除できた場合、3,000万円×約20%で約600万円の節税効果があることになります。
例えば、このようなケースでは、
売却価格9,500万円
取得費 4,000万円
売却費用 500万円
売却価格9,500万円ー取得費4,000万円ー売却費用500万円=譲渡所得5,000万円 となり、
特別控除がない場合は、
譲渡所得5,000×税率約20%=税金約1,000万円
特別控除が適用されると、
(譲渡価格5,000万円ー特別控除3,000万円)×税率約20%=税金約400万円
つまり、税金が約600万円安くなるというわけです。
適用の要件
ただし、さまざまな適用の要件があり、これらをクリアすることが条件となります。
まず、相続開始の日から3年を経過した日の属する年の12月31日までに売却することが要件となります。
この記事の始めに3年以内と書きましたが、正確には上記のとおりとなります。
相続開始の日が1月1 日であれば、12月31日までは1年ありますので、
その場合は4年以内ということになります。
覚え方として、3年以内を目安とすると覚えやすいのではないでしょうか。
また譲渡所得の控除額は、各人3,000万円が上限となりますが、
相続人が3人以上いる場合は2,000万円が上限となります。
その他にも、
・相続開始直前に被相続人(亡くなった人)が1人で住んでいた
(ただし老人ホーム等に入所していた場合などでも認められることがあります)
・1981年(昭和56年)5月31日以前に建設された戸建て
(区分所有建物=マンションなどは認められません)
・相続で土地と建物を取得すること
・相続から売却までの間に事業・貸付・居住用として使用されていないこと
・売却価格が1億円以下
・売却した翌年の2月15日までに建物を取り壊すか、耐震リフォームすること
などの要件があります。
要件が複雑ですので、実際に適用を検討する際には税理士等の専門家に依頼することをおすすめします。
手続きの方法
手続きでは、まず市町村から「被相続人居住用家屋等確認書」を交付してもらい、
その上でこの確認書とその他の必要書類を添付して確定申告をします。
また、この特例措置は2027年12月31日までという期限がありますので注意が必要です。

国は空き家対策に本格的に乗り出していて、さまざまな制度が整備されています。
この特例もその一つです。
相続したご実家が空き家になりそうだという場合には、この特例の活用をぜひご検討ください。